中国で相次ぐ通信事業者4社間の相互接続開始報道

6月6日の中国広電社5Gブランドの公開をめぐって、中国各地で中国電信、中国聯通、中国移動、中国広電社間の相互接続イベントが相次いている。

北京市では工業情報化部、国家ラジオテレビ局、地方では各地方の通信管理局が主催した形で地域内の通信大手4社を引き合わせ、中国広電のサービス開始と共に、中国広電と中国移動の共同建設や通信大手4社間の相互接続開始を大いに報道している。

引用:
https://mp.weixin.qq.com/s/1BgZqbn3-j2Dc5zqjC6-Ig
https://mp.weixin.qq.com/s/qum3kiNfewa0XMOyzShgGQ

中国のモバイルインターネット通信量

工業情報化部公開情報をもとに筆者作成

工業情報化部データによると、2019年、2020年、2021年のモバイルインターネット通信量がそれぞれ1220億GB、1656億GB、2216億GB、それぞれ前年比71.6%、35.7%、33.9%増であった。2022年1月から4月までは804.4億GB、前年比22.1%になった。

データ通信量の成長はモバイルインターネットの発展を意味する。ムービやライブコマースなどインターネット企業が5Gによってもたらされたデータ通信のボーナスを享受している。iresearchのデータによると、2020年中国ライブコマースEC全体の売り上げが前年より121.5%増の9610億元、2021年は1.2万億元、2022年は1.5億元になる見込みだ。

中国5G基地局の地方分布

2022年4月末、中国で161.5万基の5G基地局が整備されている。世界5G基地局の60%を占め、2022年末には200万基を突破する見込みだ。通信産業網の集計によると、東北部地域で10.5万、東部地域で78万、中部地域で33.5万、西部地域で38.6万となっている。

引用:
http://www.ccidcom.com/yaowen/20220607/5uGImC8g2UNTD7YdO19964wtr69y4.html

中国の5G投資額

中国5Gライセンスの交付(2019年6月6日)を受けてからまる3年になった。各通信事業者の5G投資額をみると、中国電信は3か年で865億元、中国聯通は736億元、中国移動は3171億元と、全体的に4772億元になった。中国移動は緩やかに伸び続けているが、中国電信と中国聯通はいずれも2020年で倍増したものの、2021年には減少した傾向にあることがわかる。

引用:
各通信事業者年末発表を基に筆者作成
https://mp.weixin.qq.com/s/ETOLKrR4f5ePS49cXdJhFA

中国5Gの通信速度

http://www.caict.ac.cn/kxyj/qwfb/qwsj/202206/P020220606352021209673.pdf

CAICTが『全国移動ネットワーク品質観測報告(第一四半期)』を発表した。これによると、中国5Gネットワーク環境がより改善され、全国5Gの平均下り速度は334.98Mbps、平均上がり速度70.21 Mbps。全国4Gの平均下りと上りの速度はそれぞれ39.02Mbpsと21.63 Mbps。

省地域(自治区、直轄市)別でみると、5Gの平均下り速度が高いのは上海市と重慶市、雲南省、4Gの平均下り速度が高いのは寧夏、青海省、福建省となっている。

引用:
http://www.caict.ac.cn/kxyj/qwfb/qwsj/202206/P020220606352021209673.pdf

中国で4つ目となる通信事業者、中国広電社が5Gブランド公開

工業情報化部より5Gライセンスの交付を受けて丸3年となる2022年6月6日、中国広電社は北京で「中国広電」、「広電5G」、「広電慧家」3つのサービスブランドとLogoの発表会を開催した。同時に中国広電各地の営業店、営業ホールも同時に新ロゴを使用開始した。

発表会場では、192より始まる全国規模の携帯電話番号の予約システムも起動した。番号予約期間中は利用者1人つき番号1個予約可能とし、北京市は月基本料金は69元(約1,311円)からの料金設定、2年間契約、500元(約9,500円)以上の利用料金の前払いを条件としている。

引用:
https://mp.weixin.qq.com/s/hIBWNkrANfYVnPhSWr_CkQ
http://m.ccidcom.com/yaowen/20220606/tFi8i6yuxRse8MdZC1992zqb0a5i4.html

2022年4月、中国5G基地局161.5万整備済み

工業情報化部発表情報を元に筆者作成

中国工業情報化部の最新データによると、2022年4月末5G基地局を161.5万基整備した。5G基地局が移動通信基地局全体の16%に達した。

2019年6月の5Gライセンスの交付から間も無く3年になるが、通信事業者間で共同建設を進めてきた結果、2021年末には142.5万基の5G基地局を整備し、中国国内293の地級市都市全域をカバーし、98%の県地域と80%の郷鎮地域を5Gカバーできた。2022年第一四半期でさらに13.4万基、4月には5.6万新規整備した。

引用:
http://www.cznews.gov.cn/newweb/news/caijing/2022-05-28/64656.html
http://www.xinhuanet.com/2022-05/28/c_1128691333.htm

地震被災地の迅速な通信応急復旧

中国時間6月1日17時0分、四川省雅安市蘆山県でマグニチュード6.1の地震が発生した。
震源地では中国聯通社の62基の基地局の通信障害が発生し、48基の基地局で停電、さらに3箇所での通信中断があった。

地震直後、中国電信雅安市子会社は17時15分と17時49分に2つの応急隊を派遣した。中国移動雅安市子会社も現地への応急隊を派遣するなど、延べ62人の技術者が出動した。中国聯通社雅安市子会社も突撃隊4隊を派遣し、10キロになる光ファイバーを現地に運送して応急処置を行なった。

地震発生1時間後の18時0分には四川省雅安市内被災地域内全ての通信が一時的に正常復旧したという。

引用:
http://m.ccidcom.com/yunying/20220601/xVA9SD7wLPMuUwPkG198od5zaj0jc.html

中国広電江蘇省4G/5G料金プラン公開

https://view.inews.qq.com/a/20220530A06MPU00

5月26日、江蘇省中国広電社が江蘇省中国聯通、江蘇省中国電信、江蘇省中国移動の3社との5Gサービス連携協議を結んだ。

続いて江蘇省中国広電社の料金プランもインターネットで報道された。これによると、4Gと5G料金プランは12のランクがあり、4G料金プランは4ランクあり、19元、39元、59元、69元/月、5G料金プランは89元から589元/月までの8ランクある(1元は約19円)。上記料金プランは2022年中はキャンペーン期間となり、利用者に対して全て40%OFFサービスを提供するため、4Gは実質11元(約209円)/月、5Gは実質53元(約1007円)/月となる計算だ。

引用:
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1733960239202180157&wfr=spider&for=pc
https://mp.weixin.qq.com/s/3TU3Tx-sUBehQjiuXKp4mg
https://www.163.com/dy/article/H8MQMB390531R2C4.html
https://view.inews.qq.com/a/20220530A06MPU00