中国深セン市5Gユースケース①スマート空港

9月4日にアップした「世界最大の5G独立ネットワーク構築、全域カバーを実現した都市ー深セン!」の発表会にて深セン市の5Gユースケースが紹介された。本日から①スマート空港、②スマート医療、③スマート公共バス、④スマート変電所と⑤スマート港の5つについて整理していきたい。

深セン宝安国際空港は3ヶ月より前倒して敷地内の5G完全カバレッジを実現

深セン深宝安国際空港(以下「深セン空港」)は中国6番目に大きい空港。1991年に開港し、2011年に並行滑走路が完成し2013年に供用開始している。

2000年初め、深セン空港グループは、中国移動、中国聯通、中国電信と中国鉄塔(チャイナタワーコーポレーション)・華為技術有限公司会と協力して空港内にて5Gを全速力で推進し、深セン市党委員会と市政府の建設目標より3か月前に目標達成した。

5月17日、深セン宝安国際空港のフライトエリアに最後の屋外基地局が完成したことにより、深セン空港全域にて5G信号完全なカバレッジを実現した。これは、深センスマート空港の建設における画期的なイベントであり、深センスマート空港建設の最初のデモンストレーションにおけるもう1つの重要な成果とされている。

https://www.sohu.com/a/397916970_100090362
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深セン空港の5G試運転は2019年5月より起動、3つ(計画作成・実施シナリオ・設備整備)から着実に!

2019年5月、深セン空港の5G試運転が始まっていた。

第一:包括的な計画作成
深セン空港が5Gネットワークプロジェクト特別計画を発表し、空港内28平方キロメートルという敷地範囲内における5Gへの必要性を包括的に整理した。室内および屋外の信号範囲とコンピュータルーム、光ケーブル、配電などのサポートリソースを全面的に計画し、5Gプロジェクトの遂行のためのガイドラインを示した。

第二:実施シナリオの具現化
「旅客・貨物・都市・人間・知能」の5つの戦略に着目し、深セン空港5Gアプリケーション特別企画を発足した。同企画は今年7月にて正式に完成している。空港における「旅客・貨物・都市・人間・知能」における5つのタイプの5G事業を整理し、計78のアプリケーションシナリオ、将来の5Gアプリケーションの実施ルートまで計画し、深センスマート空港の建設と5Gサービスの深い融合を目指している。

▶5G試運転時から、5G特別計画と5G+Wi-Fiアプリケーションを推進し、多元化な旅客ニーズに向けた5Gアプリケーションシナリオの研究に積極的に取り組んだ。

▶2019年に深セン空港がターミナルにおける5Gモデル基地局を完成して国内航空に率先して5G技術を試用していた。空港状況の5G+4Kライブをアピールし、旅客の5G体験を増やしてきた。

▶深セン空港5G+4K高画質放送、5G + 北斗GPS技術などの5G AIロボット、5G +パトカーを含む4つの5Gアプリケーションプロジェクトは、最先端のテクノロジーにてユーザーに最高の体験を提供できる点が評価され、深セン市政府オンライン業務応用アプリケーションの主要プロジェクトに選出されている。

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第三:徹底的な設備整備
事前に空港内のコンピュータルームのリソース、電力供給と配電の条件、及び基地局場所について徹底的な調査を行った。即座にて5G建設プロジェクトを起動し、配電、多極、コンピュータルーム冷却、ホールディングポール、消防改造と新しい光ファイバーを整備した。

▶室外基地局41基。ターミナル、飛行エリア、貨物エリアと陸側公共交通区など空港内の全エリアの5Gカバレッジ実現。

以上のすべての業務において各方面と全面的な連携体制にて取り組んできた。

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深セン空港にて現在進行中のプロジェクト

注目すべき点は、深セン空港は現在進行中のアプリケーションのみでなく、同時並行中のその他の革新的なプロジェクトも多数あり、その主旨は空港管理・空港業務問題点の改善と効率化にあり、未来型空港の大規模な運用、大規模なセキュリティと大規模なサービスビジネスとも密接に関連している。

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▶華為と3つの通信事業者の最新技術と機器を採用
建物構造の特徴と空港ターミナルなどにおける人々の密度の特徴に合わせ、深セン空港は業界最新の華為(Huawei)の屋内デジタルシステムLampSiteソリューションを採用している。中国電信と中国聯通共用のHuaweiの200Mデュアルチャネル5G機器を初めて使用したことで、5Gインターネット体験を大幅に向上している。

4Gとの違い

既存の4Gネットワ​​ークと比較して、深セン空港の5Gネットワ​​ークの速度は15倍以上高速化した。ユーザーのダウンロード速度は最大で1.9Gbpsに達し、1GBのハイビジョン映画をダウンロードするのに10数秒しかかからないという。

さぁ〜、画面前にいるあなた、私も早く深セン空港に行って、早く5Gサーフィンを体験しましょう〜✈

文章・画像は以下より抜粋引用:
新華網http://www.xinhuanet.com/tech/2020-08/18/c_1126382172.htm
捜狐網https://www.sohu.com/a/397916970_100090362
深セン新聞網https://www.sznews.com/news/content/2020-05/23/content_23181459.htm

世界最大の5G独立Network構築、全域カバーを実現した都市ー深セン!

8月17日、広東省深セン市にて「深センに火を灯す、5Gスマート都市」発表会が行われ、新華網(Xinhuawang)が特設欄を設置し、5G大きく取り上げられた。

2020年は深セン市が経済特区に指定されて40周年に当たる節目となる。
同発表会はグローバルな5Gスマートシティを構築し、5G及びAI産業、各産業のデジタルトランスフォーメーションを加速するために行われたとされている。同日、深セン市政府の指導の下、深セン市工業と情報化局が主催、深セン市5G産業協会・華為技術(Huawei)有限公司が共催で開幕した。

深センは世界最大の5G独立ネットワークを構築でき、深セン市全域の5Gカバーも実現した

発表会では、深セン市陳如桂市長は「深センは世界最大の5G独立ネットワークを構築でき、深セン市全域の5Gカバーも実現した」とした。独立ネットワークとは、いわゆるスタンドアローン(SA,Stand Alone)方式で既存の4G設備を利用することなく、5G用の基地局とコアネットワーク*によって構成される「正真正銘」の5G通信ネットワーク。人口1300万の深セン市では8月14日時点で計46,480局の基地局が完成され、深セン市は全国に率先して5G時代に入ったということになる。現在、中国多くの地域にて構築されている5Gネットワークはノンスタンドアローン(NSA,Non-StandAlone)方式であり、携帯電話から基地局までが5G用の高速通信になっているが、その先は既存の4Gネットワークに依存している。

中国初のスタンドアローン方式の5G独立ネットワークが2020年9月から商用サービス開始

中国工業情報化省直轄の情報通信研究機関である中国情報通信研究院の王志勤副院長が同発表会にて「中国初のスタンドアローン方式の5G独立ネットワークが2020年9月から商用サービスを開始する」と明らかにした。

深セン市の5G SAネットワークの試運転は今年5月11日より起動していた

今年5月11日、深セン情報通信研究院(中国情報通信研究院南方分院)が深セン移動社、深セン聯通社、深セン電信社及び華為、中興(ZTE)等企業の共同建設にて全国初となる「深セン第五世代移動通信試験通信網」を正式に開通していた。

その政策的指導方針:

その政策的指導方針となったのは、2018年6月深セン市発行『深セン推進第五世代移動通信(5G)産業発展行動計画(2018-2020年)』であり、同計画には「5G応用ニーズに向けた5G試験通信網の建設を計画する」とあった。

責任行政部門を明示した上での具体的な施行手順のガイドライン

具体的な施策となったのは、2019年9月19日、深セン市工業情報化局発『深圳市关于率先实现5G基础设施全覆盖及促进5G产业高质量发展的若干措施(深セン市全域5Gインフラカバレッジ率先実現及び5G産業ハイクオリティ発展に関する若干措置)』であり、ここでは6つの具体的な手順について指示している。
5つの责任行政部門:
市工業情報化局、市発展改革委員会、市規劃自然資源局、市場監督管理局、深セン電気供給局。

1.認識を統一し、チャンスを掴む。
  深セン市すべての力を統合して5G産業の高品質な開発を促進する。
2.全体的な計画を策定し、オープンして共有する。

世界をリードする高品質且つフルカバレッジの5G通信ネットワークを率先して構築する。5Gインフラストラクチャの供給レベルを引き上げる。 
2019年末までに15,000基の5G基地局を構築し、主要エリアで5Gネットワ​​ークの完全なカバレッジを達成するように努める。2020年8月末までに、合計45,000基の5G基地局を建設し、市全域の5Gネットワ​​ークの完全なカバレッジを達成し、5G基地局の密度を中国一No.1を目指す。

3.アプリケーションの牽引力にて重点的に突破する。
  5Gアプリケーションにてモデル都市づくりに取り組む。
4.イノベーション主導で協同して難関突破する。
  全力にて5G R&Dイノベーションハイランドの構築に努める。
5.業界リーダー主導でサプライチェーンを強化し、その不足を補う。
  世界トップクラスの5G産業クラスターの創出を加速する。
6.全体的な調整にて保障を強化する。
  5G産業発展の良好な生態圏の形成を促進する。

6つのうち、3番は今年7月にて既に4.5基を建設し、8月末という目標より1ヶ月前倒して実現した!

特にこのガイドラインは参考の価値が高いと思われる。

用語整理:
*コアネットワーク:
通信ネットワークについて「端末」~「基地局」~「制御装置」~「交換機」~「他の交換機」といった構成になるが、コアネットワークは通信ネットワークの中核的な部分で「制御装置」以降の構成をいう。
アクセスネットワーク:
「端末」〜「基地局」までの構成をいう。

—筆者感想—
当日発表となった5つの分野におけるユースケースが最も興味あるのですが、時間が足らず後日の宿題となりました。たとえ今すぐに中国に戻れるとしたら、北京でもなく実家のある大連でもなく、私は真っ先に深センに行きたいと思います。本当に行きたいです。自分の目で5gによる変化を見てみたいです!
——-

文章・画像は以下より抜粋引用:
http://www.xinhuanet.com/tech/zt/ldmb/ldmb10.htm?share_device_token=6b54a547f8d0e305fb6d92d6338ad27a&share_time=1597806909514&share_type=6
http://www.caict.ac.cn/email/hydt/202005/t20200512_281173.html
http://www.sz.gov.cn/szzt2010/wgkzl/jcgk/jchgk/content/post_1313931.html
http://www.cac.gov.cn/2020-09/04/c_1600778135920650.htm

5G基地局電力消耗が大きく、中国12の省にて電力網最高負荷が30回再高記録を更新!

8月24日、中国国家電力網・国家電網信通産業グループ(STATE GRID INFO &TELECOM GGROUP)サイトの重要ニュース欄にて「12の省クラス電力網最高負荷が30回再高記録を更新!」と題する記事が目に入った。

今年8月19日までデータによると、
江蘇省電力網の最高負荷は5倍になり、1億を突破した。
浙江省電力網の最高負荷も6倍の新しい歴史的記録を更新し、天津市、山東省、上海市、安徽省、湖北省、江西省、陝西省、四川省、重慶市を含む12の地方電力網の負荷は過去最高負荷を30回も記録した。
全国電力調達量が10.75億キロワットキロワット、昨年のピーク時よりも2,400万キロワット多かった。

“新基建”和“数字经济”相关产业发展如火如荼,新动能、新模式逆势而上、表现抢眼。推动数字经济发展,推进5G基站规划建设,加快区块链技术应用和产业发展、数据中心规划发展等政策,有效刺激了经济复苏,也成为了拉动用电增长的新动能。

その原因についてこう述べている。
「新基建」と「デジタルエコノミー」関連産業が本格化し、人目を引く新しい勢いと新しいモデルがトレンドとなっている。デジタル・エコノミーの発展、5G基地局の建設計画、ブロックチェーン技術と産業開発の適用、データセンター計画と開発といった一連矢継ぎ早に登場した政策が経済回復を効果的刺激し、電力消費の増加の新たな原動力にもつながっている。」

12の省クラス電力網最高負荷再高記録更新の背後:5G基地局の凄まじい成長ぶり

これについてSina財経ニュースは「12の省クラス電力網最高負荷再高記録更新の背後:5G基地局の凄まじい成長ぶり」と報道した。

今夏は5G建設ダッシュのピークにあたる

としている。
ここ数ヶ月、5G基地局が週1.5万のペースで増え続け、最低一ヶ月約5万基を完成し、5G基地局による新たな電力消耗が無視できない。

一方、

5G基地局「高い電力消耗」難題は解決方案有り

ともされ、20%の基地局がサードパーティ電力供給になっている部分を電力会社による直接電力供給への切替で利用コスト低減策と、ZTE(中興通信)が大連市にて5G最新エコ技術の試運転に成功し、電力消耗を顕著に低減でき、既に量産段階に達していることも紹介している。

文章・画像は以下より抜粋引用:
http://www.chinapower.com.cn/xw/zyxw/20200824/28391.html
https://finance.sina.com.cn/roll/2020-08-21/doc-iivhuipn9970633.shtml

KDDI&中国電信等が国際XRコンテンツ制作通信事業者アライアンスを共同設立!

9月1日昨日、中国電信社公式サイトにて「中国電信、韓国LG Uplus、日本KDDI、カナダBell、Qualcomm、Felix &Paul、Atlas V 等の通信事業者・業界コンテンツ制作会社とGlobal XR Content Telco Alliance ・国際XRコンテンツ制作通信事業者アライアンスを設立した」と発表した。

日中連携?早速確認したところ、KDDI社もリリースしていた!
思いがけない超がつく超嬉しいビッグニュース!ファイト!
アライアンスの主旨は「高品質で魅力的なオリジナルXRコンテンツの制作支援を目的に」となっている。

特に気になったのは、中国電信社の発表では「本次与全球顶级的5G运营商、产业合作伙伴和顶级内容制作室共同发起全球XR内容电信联盟,是深化产业合作、扩大运营商在5G内容领域影响力的重要一步。中国电信将通过持续的合作,激发XR领域的技术、应用和模式创新,推动全球XR产业的高质量发展。」となっている。
つまり、「今回世界トップクラス5G通信事業者、産業界及びトップレベルのコンテンツ制作会社共同での国際XRコンテンツ制作通信事業者アライアンスの設立は、産業連携の強化、通信事業者が5Gコンテンツ領域での影響力の拡大につなげる重要な一歩である。中国電信は持続的な協同を通じて、XR領域の技術・応用とイノベーションを刺激し、世界XR産業の高品質な発展を促進します。」とある。

高品質なコンテンツ提供できていれば、通信事業者の影響力も強まることにつながるが、中国電信社のポイントは、KDDIが目的としている「高品質なコンテンツ制作支援」ではなく、あくまでも「産業連携の強化と通信事業者の影響力の拡大」にある。この中国電信社による影響力の主張から今の中国電気通信の市場構造を垣間見ることができよう。ある意味、これが中国通信事業者としての本音なのかもしれない。どこまで利益最優先しているのか、ギャップの大きさに言葉を失う。

文章・画像は以下より引用:
http://www.chinatelecom.com.cn/news/02/202009/t20200902_56345.html
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2020/09/01/4647.html

5G料金プラン利用者と5G利用者の違い

今日は本サイトでもよく登場する「5G料金プラン利用者」と「5G利用者」の違いを整理しておきたい。

8月27日「中国5G料金プラン利用者が1.3億突破」と題した内容にて「7月末の中国5G料金プラン利用者数が発表された。中国移動は8405.7万、中国電信は4927万として2社合計で1.3億を突破している。」と記した。

「5G料金プラン利用者」とは5G料金プランを選んで利用しているユーザーのこと、必ずしも5Gの携帯電話を使っているとは限らない。

対して「5G利用者」とは実際5G携帯電話を利用しているユーザー。7月末の中国5G利用者数は8800万強になっていると中国工業情報化部直轄情報通信研究院が発表している。

「5G料金プラン利用者」を現時点で「5G利用者」として公式に認めているのは中国移動と中国電信2社のみ、中国聯通は認めていない!

ここまでいうと、何故これまでの「5G利用者」の公表データに中国聯通が0になっているままなのかお分かりいただけるかと思うのである。

文章が以下より抜粋引用:
https://tech.sina.com.cn/roll/2020-08-18/doc-iivhvpwy1758520.shtml

5G携帯電話の7月出荷量は全体の62.4%!7ヶ月で既に119モデル!

中国工業情報化部直轄情報通信研究院は2020年7月までの国内携帯電話出荷データを公表した。

6月、国内携帯電話の総出荷台数は2863万。そのうち、5G携帯電話の出荷が1751.3万台として全体の61.2%を占めている。新発売47モデルのうち、5G携帯電話は24モデル(51%)。

7月、国内携帯電話の総出荷台数は2230万台、同時期より34.8%減。うち、5G携帯電話荷が1391.1万台、全体の62.4%にもなる。新発売40モデル(同期比23%減、図2:国内携帯電話発売モデル数量(新製品数・同時期比)参照)のうち、5G携帯電話が14モデルであったのが興味深い。

今年1〜7月、国内携帯電話の総出荷は1.75億台、前年同期より20.4%減。同時期の5G携帯電話の総出荷台数は7750.8万台、全体の44.2%、新発売が累計119モデル、全体の46.5%になっている。

文章・画像が以下より抜粋引用:
http://www.caict.ac.cn/kxyj/qwfb/qwsj/202007/P020200710617494375451.pdf
http://www.caict.ac.cn/kxyj/qwfb/qwsj/202008/P020200811599605119083.pdf

中国5G料金プラン利用者が1.3億突破

近日、7月末の中国5G料金プラン利用者数が発表された。
中国移動は8405.7万、中国電信は4927万として2社合計で1.3億を突破している。中国聯通は依然として未公開となっているが、7月末の中国5G料金プラン利用者で1.5億を超えているのがほぼ間違いない。

中国移動:今年以来3回目のユーザー減

中国移動は7月総利用者数は9.4億となっているが前月より36.4万減となった。年間で390万減、2020年になって以来、2月と6月に続く3回目のユーザー減となった。

中国全国14億人で16億の携帯電話利用者を有する。平均して100人に114台の携帯電話があり、人口ボーナスによる急成長も飽和状態になってきている。今年の7ヶ月にて中国移動の利用者減は千分の4程度に留まっており、ブロードバンド利用者の増加幅も昨年同期より低下しているため、中国携帯電話市場でのリーダーシップは変わらないが、数より質へと戦略転換が求められている。

中国電信:確実な利用者獲得

7月までの月別利用者増加数が既に1千万を超え、中国移動社と中国聯通社を確実に一歩リートしている。固定電話に強みを持つキャリアとして、MNPの最大の受益者となっている上、利用料金の低廉化についても三大事業者の中で最も評価されている。

5G端末による接続数が9月以降に急増見込み

6月末の発表によると、5G端末による接続数が6600万部であった。
COVID-19のパンダミックにより、中国で特に情報通信技術の利活用が功を奏したこともあり、5月の「両会」による中国トップ層よりの5Gインフラ加速方針を受け、6月以降多くの5G関連会議が盛んに行われてきた。早速9月にも始動とされる5G独立網の SAネットワークの起動により、国内5Gの発展も第二段階に入り、5G端末による利用者もあっという間に1億突破するだろう。5Gの各産業へのトランスフォーメーションがより実用化に近づき、5Gによる社会への変革・経済的効果もより感じられやすくなるだろう。

文章・画像は以下より抜粋引用:
http://www.cww.net.cn/article?id=474752
http://www.cww.net.cn/article?id=474828
https://mp.weixin.qq.com/s/kKtvVyvPcKkRZZkvOes5WA


6月末で5G利用者が1億超え、5G端末による接続数は6600万

7月20日の三大通信事業者の6月運営データによると、5G利用者数について中国移動は7019万、中国電信は3784万、中国聯通は依然として未公開だが、この2社のみで1億を突破している。

7月23日、国務院による新聞記者会見が行われ、2020年度上半期工業通信業発展状況について報告した。工業情報化部情報通信発展司司長聞庫によると、近頃週当たりの平均開通した基地局数が1.5万基になり、6月末全国で40万基構築済。これまで許可済みの5G端末が計197モデル、本年度出荷した5G端末器が8623万部、5G端末による接続数が6600万部。

文章・画像は以下より引用:
http://www.cww.net.cn/article?from=timeline&id=473221&isappinstalled=0
http://www.gov.cn/xinwen/2019-07/23/content_5413373.htm
http://www.gov.cn/xinwen/2020-07/23/content_5529422.htm

中国5Gミリ波テスト・周波数政策

5Gミリ波通信テストが順調

中国の5Gミリ波通信テストは段階的に順調に進んでいる。
IMT-2020(5G)推進チームは、5Gミリ波通信のテスト計画を3つのフェーズに分け、それぞれ重点的に検証を行うとしている。
1、2019年8月〜12月にかけて5Gミリ波主要な技術とシステム特性。
2、2020年にはミリ波基地局と端末の機能、性能と相互操作、高周波数と低周波数間の協調ネットワーク。
3、2020〜2021年は典型的な利用場面での応用。

2019年11月1日、IMT-2020(5G)推進チームのテスト組長である徐氏さんはICT中国・2019年5Gシンポジウムにてこのように発表した(写真は2018年度同シンポジウムより)。
「5Gミリ波技術テストの主要な技術テストは、主に3つの側面があり、屋内機能テスト、フィールドパフォーマンステスト、基地局無線周波数OTAテストがある。現在3つとも順調に完了している。第1フェーズの進捗状況は当初の計画を上回っている。2019年10月末に3つのベンダーHuawei、ZTE、Nokia Bellはすべて、今年期待されるテスト作業を完了し、ミリ波の主要技術テストの主な機能、設計、およびフィールドパフォーマンスを完了した。ミリ波無線周波数の実験も実施した。」

一方、中国移動社研究員主席専門家劉光毅氏は、2019年度5Gミリ波技術革新シンポジウムにて中国移動が5Gミリ波の主要技術の検証を完了した。2019年から2020年までは5Gミリ波システムの性能と標準ソリューションを検証し、2022年から5Gミリ波の商用化を計画していると発表した。

5Gミリ波周波数政策のタイムライン

■2016年12月:中国最初の5G周波数白書が発表。
 同白書にて以下の帯域を5G用として推薦されている。
 (1)6GHz以下:3.3〜3.6GHz、4.4〜4.5GHz、4.8〜4.99GHz
 (2)6GHzより高い周波数帯域:24.25GHz〜86GHzの周波数帯域。
    特に24.25-27.5GHz(初期5Gの「パイオニア」帯域として使用)、
    31.8-33.4GHz、37-43.5GHz。


■2017年6月8日:
 工業情報化部によるミリ波周波数利用意見募集
■2017年7月14日: 

 24.75-27.5GHz と 37-42.5GHz 周波数帯域を5G用として決定。

■2019年2月19日:
「2019年全国無線電管理工作要点(業務要点)」にて「5Gのミリは周波数の使用計画を適時に公布し、5Gミリ波産業の発展を導く」と規定。

■ 2020年3月24日:
工業情報部(工業情報部[2020]第49号)発行「5Gの発展加速の推進に関する通知」にてミリ波について「5Gのミリ波周波数の使用計画を適時に公布し… … ミリ波設備と性能テストを組織し、5Gミリ波技術の商用に備える」と3回言及している。


http://www.miit.gov.cn/n1146290/n1146402/n1146440/c7832353/content.html

文章・画像は以下より引用:
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1671645875762695674&wfr=spider&for=pc
https://xueqiu.com/7539058388/135075293
https://www.sohu.com/a/158213346_99953446
https://mp.weixin.qq.com/s/t7qviNyNZpOEpLxVKZ7KFw
https://dy.163.com/article/DSQJKFVV0511CSHM.html
http://www.miit.gov.cn/n1146285/n1146352/n3054355/n3057735/n3057743/c6648207/content.html(2020/7/14)
http://www.miit.gov.cn/n1146285/n1146352/n3054355/n3057735/n3057743/c6648207/content.html(2020/7/14)

華為が5Gミリ波通信のライブデモしていた!

ファーウェイ2019開発大会(2019年8月14日)にて、屏風型携帯電話華為 Mate Xを使用したミリ波技術のアプリケーションを発表していた。
Mate Xでミリ波通信にて基地局と通信し、4K高解像度ビデオをオンラインで再生した。

同大会にてミリ波通信によるジェスチャー認識技術、呼吸、心拍監視のアプリケーションもデモした。ジェスチャーの遠隔操作によって開始と停止、音楽の切り替えボリュームの調整も実現した。

しかし、この開発大会よりも以前に華為は5Gミリ波対応CPEを含むエンドツーエンドの5Gネットワーク上で複合現実を発表していた。


2017年11月9日〜11日に華為は東京・お台場の日本科学未来館で「見えてきた、“ちょっと先”の未来」(主催:ドコモ、共催:日本科学未来館)にて株式会社NTTドコモと5Gミリ波対応ユーザー宅内機器(Customer Premises Equipment、CPE)を用いた共同デモを日本で初めて披露していた。

このデモで、5Gミリ波対応CPEを含むエンドツーエンドの5Gネットワーク上で複合現実によるビデオ通話を実現し、日本において商用展開可能な5Gミリ波対応CPEを初めて使用することに成功したという。

文章・画像は以下より引用:
https://consumer.huawei.com/cn/press/news/2019/huawei-5g-mmwave/
https://www.sohu.com/a/333773714_178777
https://www.huawei.com/jp/news/jp/2017/HWJP20171109h