中国国内外間のデータ流通(2019年データ)

https://mp.weixin.qq.com/s/Vq2GGtkWiY-fH8yssQe_Ww

2021年4月25日に開催された第4回デジタルチャイナサミットにて『国家データ資源調査報告(2020)』が発表されていた。CAICTと中国サイバースペース研究院の共同研究であった。

国家間のデータ流通ついて、海外から中国国内へと、中国国内から海外へのアクセスに関するデータ発表があった。上記左図は海外から中国国内へのアクセスを表している。87.9%と1位のアクセスを示しているのがムービ、2位はEC関連6.9%、3位はビジネスとその他でそれぞれ1.6%、4位がソーシャルメディア・Weibo1.2%、アプリケーションストアが0.8%で5位となっている。

対して、中国国内から海外(右図)へはゲーム(36%)、オフィスソフトウェア(25%)、デジタル認証(16%)、その他(10%)、アプリケーションストア(6)、地図・GPS(5%)、ムービ(2%)の順である。ビジネスよりも娯楽が多いようだ。

筆者所感:
コロナ禍の終息が見通せない中、中国についての現場感覚が失われつつ、筆者もこの頃文字ベースでの情報収集について限界を感じ、ムービなどでよりビジュアル的、ストーリ性のあるものに興味を持ち始めている。クラスの学生とたまに雑談する機会があり、中国国内のインフルエンサーやアイドルの動画ムービを楽しむのが日課のようだと。その次によく見ているのが小紅書(通称RED BOOK)や中国版TikTok「抖音」だそうだ。

引用:
https://mp.weixin.qq.com/s/Vq2GGtkWiY-fH8yssQe_Ww

中国データセンター市場が2025年で5952億元(約9.6兆円)になる予測だ!

http://paper.cnii.com.cn/article/rmydb_15894_301348.html

5月10日、中国人民郵電報が36Kr研究院が発表した『新型インフラ2020年中国都市データセンター発展指数報告』のデータセンター市場規模と増加予測記事を報道した。

当該報告によると、2019年末、中国で使用されているデータセンターラックの総規模は315万台に達した。2020年のデータセンター市場規模が1958億元(約3.1兆円)、2021年には2486億元(約4.1兆円)、2025年には5952億元(約9.6兆円)になるそうだ。

また、2020年中国デジタル経済規模が41.4万億元(662兆円)、GDPの約4割を占め、GDPへの貢献率が約7割になっている。2021年には47.56億元(761兆円)になる見込みだ(MIIとCAICTデータ)。2020年末、北京周辺、上海周辺と西部地区のデータセンターラック数はトップ3であり、参加主体別に見ると、三大通信事業者の市場シェアが50%であった点も明らかにした。

https://36kr.com/p/1204401537087237

引用:
http://paper.cnii.com.cn/article/rmydb_15894_301348.html
https://36kr.com/p/1204401537087237

中国4G、5G携帯端末の市場投入割合(2021年第1四半期データ)

http://www.caict.ac.cn/kxyj/qwfb/qwsj/202104/P020210428513886396177.pdf

2020年以降、中国携帯端末の市場投入機種の5G端末の割合が50%を超えて増加してきているが、2021年第1四半期は50%未満になっている。CAICTの集計によると、2021年第1四半期に市場投入を申請した機種数は107モデル。そのうち、5Gは52モデルとして全体の48.6%、4Gは55モデルとして全体の51.4%になっている。


2020年第4四半期の時点で2Gと3G端末の市場投入がまだあった点が興味深い。

引用:
http://www.caict.ac.cn/kxyj/qwfb/qwsj/202104/P020210428513886396177.pdf

2021年2月末中国5G基地局が79.2万局構築済み

4月19日に開催された国務院新聞弁主催の「ネットワークの高速化と料金削減に関する定期説明会」にて工業情報化副部長劉烈宏氏、工業情報化情報通信発展司副司長劉郁林らが出席し、状況説明と記者からの質問に答えた。

http://www.cnii.com.cn/yw/202104/t20210419_270763.html
http://www.cnii.com.cn/yw/202104/t20210419_270763.html

香港商報記者からの5G商業化一年以上になる今、どのような現状にあり、今後の方向性についての質問に劉郁林が答えた。同氏によると、2021年2月末時点で累計79.2万局の5G基地局を構築済み。スタンドアローン(Stand Alone)SA型5G独立通信ネットワークがすべての市レベル地域まで開通しており、5G端末接続数が2.6億に達している。

2020年12月15日付けの工業情報化副部長劉烈宏氏の発表では、71.8万局であったため、1月と2月でさらに7.4万構築した計算になる。

文章・画像:
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1697491272337738959
http://www.cnii.com.cn/yw/202104/t20210419_270763.html

中国初の建造物内5G設備設置基準が登場

http://www.zj.gov.cn/art/2021/4/1/art_1553153_59094171.html

2021年4月1日、浙江省住宅都市農村開発局と浙江省通信局が共同で「建造物における5G移動体通信インフラ整備に関する技術基準」(以下「基準」)を発行した。中国国内初の建造物への5G設備の強制的配置を命ずる基準となった。

冒頭には、「浙江省はデジタル経済規模の大きい省地域であり、デジタル経済の推進が省政府の基本的・戦略的任務であること」や、「5G時代のデジタル経済が迅速に発展し、伝統産業のデジタルトランスフォーメーションを図るために5Gネットワークのインフラを徹底的に構築する」とある。

基準には以下9つの章立てになっている。
総則、
専門用語、
基本規定、
移動体通信機器室、
支援施設、
通信電源、
通信パイプライン、
避雷と接地、
建築工事と審査建設

「標準」は、主として3つの側面について規定した。
1:基地局設置場所について
住宅建造物には、建設用地面積40,000平方メートルに移動通信基地局1局以上、及び室内通信関連機器を構築する。
2:資源利用のための標準化について
5G移動通信インフラストラクチャの設計、工事及び審査の基準を提供した。これによって建造物や施設の共同シェアと資源利用を向上させた。
3:情報開示について
住宅建造物に5G移動通信インフラの設置を規範化することによって、建築と共に設計士、工事を行い、建造物と共に審査を行うことによって、業者と建築業者間の情報共有を図りながら、住民の情報通信インフラへのニーズに応えることが可能になる。

文章・画像:
http://www.zj.gov.cn/art/2021/4/1/art_1553153_59094171.html
http://www.cnii.com.cn/rmydb/202104/t20210406_266806.html

2022年北京冬オリンピックとパラリンピックの試運転テスト

https://video.sina.cn/finance/2021-04-06/detail-ikmxzfmk5017054.d.html?type=plw

4月1日より北京市にて2022年冬オリンピックとパラリンピックの試運転テストが始まり、10日まで行われる予定。国家水泳センター、国家体育館、国家速滑館、首都体育館、五棵松スポーツセンターの5つの競技場にて行われている。五棵松スポーツセンター内では1000人の観客が入場し、テストに参加した。

全てのプロセスにおいて詳細にコントロールし、体育の見せ方と撮影技術、通信ネットワークと光りの操作などまで秒単位まで計算しているという。

中国聯通社が体育館内にて5G+MECサーバーを構築し、場内場外における連動をリアルタイムに行われ、自分の端末から撮影角度を選択し、360度から視聴可能。

文章・画像:
https://video.sina.cn/finance/2021-04-06/detail-ikmxzfmk5017054.d.html?type=plw
https://new.qq.com/omn/20210408/20210408A071ZL00.html
https://view.inews.qq.com/a/20210408A09TFI00
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1696363880714545366&wfr=spider&for=pc

中国の「新型消費」への育成②

http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2021-03/25/5595689/files/ef5ffac434354e05b0c684cf405ed7ee.pdf

2021年3月22日付、中国国家発展改革委員会等関連28行政部門聯名公布済みの『新型消費育成の加速実施方案』は、総計24項があり、それぞれに具体的な計画内容と責任となる関連行政部門まで明記している。

方案の目的:「中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議の方針と「政府活動報告」の徹底化を図り、消費ニースの上昇に合わせ、新型消費をさらに育成し、インターネット通販やモバイル決済、オンラインとオフラインの消費融合を促進するために、 『国務院新業態・新ビジネスモデルによる新型消費の促進に関する意見』に基づき、本実施方案を制定した。」

実施方案の主な内容:

1、小売業新業態の拡大(無接触型の消費体験やライブコマースによる経済効果の向上等)、
2、インターネット+医療健康
3、デジタル文化とオンライン旅行関連
4、オンライン教育、
5、ニューテクノロジーによるスポーツ観戦などのソリューション、
6、サプライチェーンの強化、
7、特産品販売のデジタル化や物流ルートの構築、
8、次世代情報通信インフラの建設、
9、新型都市のインフラ施設建設とスマートシティ、
10、ニューテクノロジーの応用、
11、IoVと充電ステーションの加速、
12、新型消費拠点の充実、
13、新職種の開発の育成、
14、従業員の労働保証、
15、資源や土地利用の合理化、
16、財政支持の強化、
17、金融支持の強化、
18、新型消費促進に向けた融資、
19、プラットフォーム利用コスト削減とデジタル人民元の推進、
20、法規制度の完備、
21、関連行政部の手続きの簡略化、
22、監督機能の強化と不正競争の撲滅強化、
23、標準システムの改善、
24、統計監督機能の強化

と各項目ごとの責任行政が名指して記されている。

通信や5G関連項目について5点盛り込んでいる:

その1は2022年の冬オリンピックも視野に入れている応用サービスの促進であり、その2は社会の情報通信基盤としてのインフラ整備、その3、4、5はいずれも5Gに代表されるニューテクノロジーの応用ではあるが、その5は医療分野と市民生活におけるニューテクノロジーの浸透を促すものとなっている。

その1:「5、ニューテクノロジーによるスポーツ観戦などのソリューション」で5Gなどニューテクノロジーの運用によって体育イベント・試合でのLIVEパケットをふやす。

その2:「8、次世代情報通信インフラの建設」で「ダブルギガビット」ネットワークの事前建設をし、都市固定通信の光通信網のギガビットと移動通信網のギガビットを促進する。

その3:「10、ニューテクノロジーの応用」で高画質ムービやバーチャルなどの情報コンテンツの発展を加速し、5G+4K/8K、VR/AR関連技術の融合応用を推進する。

その4:「10、ニューテクノロジーの応用」でケーブルテレビネットワークと中国広電5G一体化発展を促進する。5Gラジオ技術の開発と実験を推進し、コンテンツ制作と番組資源の統合を図る。

その5:「10、ニューテクノロジーの応用」で5Gデジタル流動病院(巡回車)、5G救急施設、スマート救急箱、スマート健康検査測定設備、医療ロボット、スマート医療設備の開発設計と生産、スマート医療の情報共有と一体化サービスを強化する。スマート宅配ボックスや宅急便などの配達システム末端サービス拠点を公共サービス施設の一部に組み込み、新たに建設する・建設中の住宅区・サイエンスパーク・マンションでのセット内容として推進する。

文章・画像の引用先:
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2021-03/25/content_5595689.htm
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2021-03/25/5595689/files/ef5ffac434354e05b0c684cf405ed7ee.pdf

中国の「新型消費」への育成①

http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2021-03/25/content_5595689.htm

2021年3月22日、中国国家発展改革委員会が関連28行政部門聯名で『新型消費育成の加速実施方案』を発表した。

当該実施方案の目的:

その目的について冒頭にはこのように示されている。
「中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議の方針と「政府活動報告」の徹底化を図り、消費ニースの上昇に合わせ、新型消費をさらに育成し、インターネット通販やモバイル決済、オンラインとオフラインの消費融合を促進するために、 『国務院新業態・新ビジネスモデルによる新型消費の促進に関する意見』に基づき、本実施方案を制定した。」

実施方案は11ページにわたるボリュームで24項にわたる具体的な計画内容になっている。すべての項目に責任となる関連行政部門まで明記している。

消費拡大の方策としての「新型消費」への施策

コロナの封じ込みに成功して以来、中国では内需消費拡大の方策をこれまで以上に早いペースで打ち出されている。現時点把握できている範囲内で以下が挙げられる。
1)2018年7月、『情報消費拡大の三年行動計画(2018-2020年)』5G標準研究、技術実験を加速し、5Gネットワークの建設と応用を推進し、5G商用を確保せよ
2)2018年10月、『消費構造仕組みの実施方案』情報消費のより一層の拡大と、
電信料金の値下げを促進、5G商用を加速

3)2020年10月29日、『内需拡大と消費促進推方案
4)2021年3月4日、2021年新型情報消費モデルプロジェクト申請開始の通知
5)2021年3月22日、『新型消費育成の加速実施方案』

このうち、1と2は5Gに代表される新しいテクノロジーによる消費への促進、
3と4、及び今回の実施方案は特にアフターコロナーにおけるオンライン消費と無接触型消費、もしくはより消費しやすい消費環境整備=新型消費を促すための方策となっている。

特に今回の実施方案は新型消費の促進と社会的環境作りを図る上で必要となる関連行政への網羅的な実施計画&内容になっているように見受けられる。

文章・画像の引用先:
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2021-03/25/content_5595689.htm
http://www.gov.cn/zhengce/zhengceku/2021-03/25/5595689/files/ef5ffac434354e05b0c684cf405ed7ee.pdf

中国のIoT産業分布

中国智研コンサルティング社の「中国 IoT市場分析」によると、2019年末IoT関連産業でスマートシティの規模が最も大きく、全体の31%ほどを占めている調査結果になっている。続いて工業用IoT、スマートホーム、IoVの順であり、それぞれ20%、18%、16%。

調査の範囲、地域、対象などによってこの結果の一般性が変わってくるが、このスマートシティには、公共エリアや交通と行政関連のサービスも含まれると考えられる。

文章・画像の引用先:
https://www.chyxx.com/research/201703/507187.html

5G in China&Japanオープン一周年によせて!

私の恩師、小檜山賢二先生から中国通信の最新事情を発信するようにとご指示頂いて、このサイトをオープンしてまる1年になる!
大変尊敬している先生にも僭越ながらご相談に乗っていただき、このスペースを構築し、試行錯誤でスタート!
それからほぼ毎日目をこすりながらの更新(╹◡╹)♡
書くだけ書いて読み直す、見直す余裕さえない日々が多い。
たまには読み直すと下手な日本語、ぎこちない表現で恥ずかしくてたまらなくなることも数え切れないほどある… …
そんなこんなこともありながら、
お陰さまでこの1年間は、色々勉強できたことに感謝の気持ちでいっぱいの今このひと時!
最高の感謝を私の恩師に!
それより、きっと続けることが先生からのお教えなんだろうと!

未熟ながらも頑張り続けたいと思います!
引き続きご応援の程、どうぞよろしくお願いいたします(((o(*゚▽゚*)o)))♡(ぺこり〜)

華金玲@横浜
2021−3−31