700MHz帯域端末エコシステム結成と共同建設計画

3月10日、中国広電と中国移動の「700MHz帯域端末エコシステム共同建設計画」が発表された。

オンライン発表会では、中国移動が2021年の携帯電話端末戦略について、携帯電話、端末、産業用端末より700MHz帯域の5Gサービスの推進を発表した。2021年3月1日より、4000元以上の新しい端末が必ず700MHz帯域対応とし、2021年10月以降は全ての新しい端末が700MHz帯域対応するようにと広く呼びかけた。

文章・画像の引用:
https://mp.weixin.qq.com/s/65ANdl6dtxwMnMp5UNlXcw
https://mp.weixin.qq.com/s/iYdFsnLAhpcp9084h0dbpw


700MHz周波数資源の共有と共同構築提案<詳細>

昨日アップした中国聯通製品センター総経理、全国政協委員でもある張曇勇氏による「両会」(第13期全国人民代表大会の第4回会議&政協第13期全国委員会第4回会議)への3つの提案のうちの、「700MHzの周波数資源共有と共同構築」案が特に大きな議論を呼んでいるので、ここに詳しく整理した。

張曇勇氏の提案
3)5Gローバンド700MHz周波数資源の共有とネットワーク網共同構築。
提案内容:農村地域にて700MHz帯域の全国規模の5G共有ネットワークを構築し、4大通信事業者間でアクセスネットワークを共有することを提案する。

2020年4月1日に工業情報化部(MII)がラジオテレビに利用してきた「702-798MHz帯域の移動通信システムへの利用計画調整」を発行した。2021年1月4日、国務院から「農村の活性化の包括的促進を目指した農業農村現代化の進展への意見」が公布されている。同月、1月26日に中国広電と中国移動が共同建設について合意した。

通信事業者の運営観点から考えると、ラジオやケーブルテレビなどのラテメディア系の中国広電が5G発展のチャンス窓口がなく、中国移動は上記の合意によって、700MHz+2.6GHz+4.9GHz帯域を確保することになった。

通信業全体の発展から考えると、中国電信と中国聯通も農村地区で700MHz帯域の共有を実現できれば、重複建設を避けられ、全体の健全な発展可能性が広がる。しかし、4社間の相互通信によるコストが増加する見込みがある。通信会社間の決算方法やその仕組みづくりが必要となる。農村地域でのデータ利用量が都市部より低い現状でどのように工夫して運営面でのイノベーションを実現するかも課題になる。

「農村の活性化の包括的促進を目指した農業農村現代化の進展への意見」では、「項目4、農村建設を大いに進める。デジタル農村を実行する。農村ギガビット光ファイバーネットワーク、5G、Iotを都市部と共に計画し、建設する。電信ユニバーサルサービスを完全にし、農村や辺境地域の情報通信インフラの構築を支持する。農業や農村地域向けのリモートセンシング衛星などの施設の建設をスピードアップする。」とある。

700MHzは強力な通過力と広いカバレッジを持つ特性を「デジタルボーナス」とまで呼ばれている。分析によると、農村地域で同じカバレッジを確保するには、700MHzにて必要とされる基地局数が2.6GHzの1/5、3.5GHzの1/6、4.9GHzの1/9に2まで低減できる。現有4G同規模のカバレッジを実現可能な5Gネットワークを構築する場合、700MHz帯域が3.5GHz帯域より約1900億元の無線設備・光ファイバー、伝送系統などの設備投資、年間電気利用料金とチャーター費用が約200億元を節約可能になる。700MHz帯域が農村や辺境地域の5Gユニバーサルサービスにとって必要不可欠な存在であり、貧困脱却やデジタルデバイドの解消にも重要な意義を持つ。

有効な競争環境から考えても、張曇勇氏が中国広電と中国移動が700MHz帯域での共同構築を通じて2社の通信サービス能力の向上に繋がるが、資源の不均衡な配分による農村地域における5Gユニバーサルサービス提供における通信事業者間のアンバランスを引き起こしてしまう。業界の不均衡に繋がる。もう2社のサービスエリアにいる、特に辺境地域にいる利用者にとって公平さに欠ける。

大変素晴らしいご見解、今時、特に5G大規模なインフラ整備においてこのような公平的な考え方が今の中国にとって大変重要な意味を持つと、私も大賛成!╰(*´︶`*)╯♡

文章・画像の引用先:
http://www.gov.cn/xinwen/2021-02/21/content_5588098.htm
https://mbd.baidu.com/newspage/data/landingsuper?context=%7B%22nid%22%3A%22news_9460880545647774951%22%7D&n_type=1&p_from=3
https://mp.weixin.qq.com/s/REpiV1iyH7dVULCWsfKQlg

700MHz周波数資源の共有と共同構築提案

第13期全国人民代表大会の第4回会議と政協第13期全国委員会第4回会議がそれぞれ2021年3月5日と3月4日に北京で開かれる予定。両会の時期、ICT業界に関連する提案が注目されている。

中国聯通製品センターの張曇勇総経理が両会への提案を公開している。同氏は全国政協委員でもあり、これまで建設的で前向きな提案を数多くしてきた。
今年は3つの提案をする予定だという。
1)高速鉄道での5G応用
2)データ権利確認
3)5Gローバンド700MHz周波数資源の共有とネットワーク網共同構築。

文章・画像の引用先:
https://mbd.baidu.com/newspage/data/landingsuper?context=%7B%22nid%22%3A%22news_9460880545647774951%22%7D&n_type=1&p_from=3
https://mp.weixin.qq.com/s/7AtimG3bMg-nGqWzrCTphA
https://mp.weixin.qq.com/s/REpiV1iyH7dVULCWsfKQlg

電気通信業の外資導入を促す!

3月1日の国務院新聞弁公室の記者会見で工業情報化部部長肖亜慶氏が中国の工業情報化の新しい発展体勢について質問に答えた。

質問:「第14次5カ年計画」では、国内大循環を主体とした国内国際双循環の相互促進に向けた新しい発展体勢の構築を発表して以来、広く注目を受けているが、中国工業と情報化が新しい発展の中での位置づけと役割は何でしょうか?どんな対策があるでしょう?ありがとうございました。

肖亜慶部長:工業情報分野の対外開放をさらに促進し、一般製造業を完全に開放し、電気通信分野への外国投資の制限を徐々に開放して、より多くの外国投資とハイエンド製造プロジェクトを誘致する必要があるとした。

具体的には、
1、科学技術の「自主自強」、サプライチェーンのイノベーション能力を向上させる。
2、健全なサプライチェーンを構築し、産業的基礎のレベルアップとサプライチェーンの現代化推進を徹底する。
3、内需拡大を図り、国民経済の循環をよくし、製造業の供給体系のクオリティをアップさせる。
4、国内国際双循環の相互促進を促し、工業と情報化の対外開放を促進する。一般製造業を全面的に開放し、電気通信分野への外国投資の制限を徐々に開放して、より多くの外国投資とハイエンド製造プロジェクトを誘致する必要がある。

サプライチェーン、内需拡大、国民経済と電気通信分野の外国投資の制限解除がキーワードになっているようだ。

文章・画像の引用先:
http://www.scio.gov.cn/xwfbh/xwbfbh/wqfbh/44687/44992/index.htm
https://mp.weixin.qq.com/s/eNzYlEOK3p2z0KFjucNPMQ
https://mp.weixin.qq.com/s/U7xGS3qoFag7LRV6ZTV-dA
https://mp.weixin.qq.com/s/Tw6CWmGjGB8Chhx68XMKIg
http://www.scio.gov.cn/xwfbh/xwbfbh/wqfbh/44687/44992/index.htm
https://mp.weixin.qq.com/s/sNPAYW2lzPXKqbBjy1qwog

中国広電が2021年より5Gネットワーク構築開始

2月23日よりのMNC Shanghaiの開幕式に中国広電董事長である宋起柱氏が登壇した。

同氏が講演で世界と中国の5G構築と応用が進む2021年本年より、中国広電が700MHz 5Gネットワークの大規模な構築を計画していると明らかにした。2021年1月26日、中国広電と中国移動が共同建設について合意し、今は具体的な内容について計画を進めている最中にあるという。

文章・画像の引用先:
https://mp.weixin.qq.com/s/OTX9jFIr1Fc-kWn1SDw4QQ
GSMA主催WMC Shanghai オンライン公式サイト
https://mwc2021-login.gotin.online/login_page

2021年1月中国5GUser数

2021年1月の三大通信事業者が最新データを公表された。
これによると、中国移動社の携帯電話契約者数がー105.75万、中国移動と中国電信の5G利用者が合わせて2億6614人となっている。
中国聯通が依然として5G利用者数の発表がなかった。

文章・画像の引用先:
https://mp.weixin.qq.com/s/RzizCa3RFaFhgz5Pmt5Hkw
https://mp.weixin.qq.com/s/OLv6O7QQuv-6_YezJOoSDQ
https://mp.weixin.qq.com/s/VDn1dXg5ZSQainQj8x4QqA

MWC2021 Shanghaiが開幕!

2月23日よりモバイル見本市であるGSMA MWC Shanghai 2021が上海市にて開幕した!GSM Associationが主催するMobile World Congress上海は、今年は2月23日、24日と25日の三日連続開催となった。

23日朝から工業情報化部長の挨拶や通信事業者からのプレゼンが続いたが、一番面白いのが通信産業報のオンラインライブ。「春晩」に出ていた牛ロボットも堂々と出場!
出展ブースを回りながら、リアルタイムで現場の解説が流れてくる画面から上海の空気が流れてくる(今年はPCR検査証明書提示の上での入場)。
23日1日で8万強の人がオンライン鑑賞したという。

24日朝から、5G周波数、CーV2X、5Gネットワークサミット、IoTサミット、5Gミリ波などどれ一つ見逃せない重要な講演続きになっている。
何よりもオンラインで鑑賞できるのが最高に魅力的だとしか言えない。
ただし、有料〜!(°▽°)
バーチャルパスが6千円程度。

興味ある方のためにリンクをアップすることに!
公式サイト:https://www.mwcshanghai.com/
出展ブースエリアの雰囲気だけでもという方にハッピーーすぎるリンクはこちら↓無料です!
https://play.yunxi.tv/pages/1ffade10bc834de7a2d5dae6772931ed?openId=oY3TsvsW50_vnsGALywfeUmNLrHQ&fbclid=IwAR11Omd6ONOV6Yv73XN8cN6ChuPDFN3yVVFzD9CdQHBoCA4C09czobOWkFY#/
↑通信産業報のオンラインライブです。
かなりリアルです♡
イベント開始まで前日の録画のリプレイになっている。

登録するのは特に面倒ではないという方はこの選択肢もある。

文章・画像の引用先:
https://mp.weixin.qq.com/s/WmrHaieFR4FFd2ERKUvaMw
https://play.yunxi.tv/pages/1ffade10bc834de7a2d5dae6772931ed?openId=oY3TsvsW50_vnsGALywfeUmNLrHQ&fbclid=IwAR11Omd6ONOV6Yv73XN8cN6ChuPDFN3yVVFzD9CdQHBoCA4C09czobOWkFY#/

中国5G利用者の割合、1.63億と16億の間にはまだ14億もの携帯電話端末市場がある!

https://mp.weixin.qq.com/s/VochMrRJBQ1Fs7zfRbw5xg

中国12月末の中国移動と中国電信の月別5G利用者数とその割合が出た。中国聯通が依然として5G利用者数の発表がなく、中国移動の利用者規模が大きいが5G利用者の全体の割合が17.52%、対して中国電信が23.33%。

留意点として、CAICTの報告で2020年末の国内5G携帯端末の出荷が1.63億、同時期の5G利用者数が2.46億、中国聯通の予想分を入れて約3億と見積もって、1.37億の差がある。逆に考えると、1.63億と中国16億の携帯電話利用者の間にはまだ14億がある。

中国携帯電話端末市場がまだまだ大きい!むしろ、本番がこれから!

文章・画像の引用:
https://mp.weixin.qq.com/s/VochMrRJBQ1Fs7zfRbw5xg

携帯電話番号の帰属地変更?

*冒頭の画像*文章と無関係、Baidu検索エンジンHPより拝借!
HAPPY NEW YEARのNEWが「牛」Niúになっていることお気づきでしょうか?
牛年を楽しもう!!ということなんですね(╹◡╹)

2021年2月5日、中国人民郵電日報公式アカウントより「携帯番号の帰属地変更可能か?」と題する記事があった。

元々人民郵電日報社宛に寄せられていた2件の質問であったが、同社がそれを工業情報化部に転送し、調整を求めたところ、以下の回答が得られたそうだ。

質問1:江西省在住、携帯電話下4桁が2755の利用者からの質問
大学が山西省だったので、山西省にて携帯電話を契約したが、現在卒業して江西省に帰ってきている。携帯電話の帰属地問題で日常生活の中で不便なことが多い。多くのAPPにて帰属地が異なる点で使えないことが多い。しかし、この番号は大学4年間使ってきて、大学時代の友人、先生と親類ともこの番号で連絡取り合ってきた。多くの銀行やソーシャルメディアでのこの番号で登録しているため、新しい番号契約する場合多くの不便が生じる。よって、携帯電話番号の帰属地変更関連の政策やその他の解決方法を希望する。

質問2:河北省在住、携帯電話下4桁が7639の利用者からの質問
我が国では長期間にわたって他地域にて働く人が多い。何年間で働く地域や生活する場所を変える人も多い。私の場合、河北省の保定出身だが、石家庄にて働くことが多い。今一番困っているのは、毎月59元以上の料金プランを利用していて、本来ならば中国移動の59元からの利用者向けのキャンペーンに参加できるはずだが、私の携帯電話番号が保定市にて契約し、登録したため帰属地が石家庄市ではないため、申し込みできない状況にある。携帯電話番号帰属地の変更が可能になる日が早くくることを願っている。

上記の質問に対しての工業情報化部の回答:
1、我が国では移動通信番号に行政区分の属性があり、携帯電話番号帰属地のキャンセルや変更にはこれまでの利用ルールに影響が生じ、電信詐欺のリスクも増長する可能性がある。

2、越境業務サービスについてオンライン・オフラインにて取り扱っており、今年年末までに95%以上の日常業務をオンラインにて受け付けできるようになる。
目下、中国では携帯電話の長距離電話やローミング料金を廃止しており、利用者の通信費用と所在地の地理的制限はない。「親情網」などの業務では番号帰属地制限を廃止しており、越境番号登録が可能になっており、越境利用者のニーズに応えている。
今後、固定通信と移動通信の融合などのニーズに応えるサービスとして、番号帰属地の制限を廃止るるように調整する予定。

*筆者所感*
工業情報化部の回答にある通り、中国ではこれまで長年、市を単位とする地方会社分権管理してきたため、市を跨って携帯電話を利用する場合高額なローミング料金が請求されてきた。流動人口の規模が大きい中国でそれが大きな問題となっていたため、2013年以降ようやく徐々に廃止することになったばかり。

文章の引用先:
https://mp.weixin.qq.com/s/f2UZInlR95D1MeckkccDyw

中国各地域情報関連部門、事業者、シンクタンク、インターネット企業、端末設備ベンダー宛の「高齢者スマート製品利用問題解決型のサービス提供」

2021年2月10日、工業情報化部が全国各地域の情報化主管部門、並びに通信事業者の中国電信、中国移動、中国聯通、研究シンクタンク中国情報通信研究院、中国インターネット協会、関連業界協会、各インターネット企業、端末設備ベンダー企業宛に『高齢者によるスマート製品利用問題の解決及びサービス提供に関する通知』を公布した。

通知は、高齢者がスマート製品を日常的に使用する中で直面する問題に対し、上記情報通信管理部門や通信事業者をはじめ、研究シンクタンク、インターネット業界、関連業界、インターネット企業や端末設備ベンダーなどの中国社会各勢力に働きかけた。高齢者のニーズを十分に考慮した情報社会の構築を意識し、具体的な取組をするように通知し、「情報化時代における高齢者の権益を維持し、情報化が進展する中でも高齢者がより多くの利益感、幸福感、安心感が感じれる社会作りとも言及している。

中国は2020年以降、特にCOVIDー19経験後社会全体が急速にデジタル化に向かうようになり、健康QRコードなどスマホーを所持していない、あるいは自由に使えない高齢者の不便さが目立つようになり、社会的にも大きな関心を集まっている。工業情報化部の発する通知か政策的指示などは各地域の情報管理部門や通信事業者宛がほとんどであるが、今回はまれに見る社会各勢力宛になっている点が大変注目に値する。
この問題解決には、国の社会的インフラ提供側のみでなく、民間、業界からの努力も必要不可欠であることが認識されたと理解して良さそうである。状況が改善されるように社会全体に働きかけることが大事であり、改善をこう期待次第である。

文章・画像の引用先:
https://www.miit.gov.cn/zwgk/zcwj/wjfb/txy/art/2021/art_b4bc8419332744688cb510cee45f64e1.html