中国4回目の5G主設備入札:中国電信&中国聯通社の2.1GHz帯域共同建設

2021年7月9日、中国で4回目となる5G基地局の入札開始が発表されていた。

今回の調達は、中国電信&中国聯通両社5G SA建設に必要な2.1GHz基地局関連で24.2万基、総額200億元(約3200億円)となっている。2019年以降、両社は3.5GHz帯域を中心に共同建設進めてきたが、今回の入札開始発表が2.1GHz帯域でも共同建設を展開することを意味する。

http://www.fubaore.com/it/20210712/100173571.html

引用:
https://www.sohu.com/a/478087372_115362
https://mp.weixin.qq.com/s/MRBaMKeft177mgPFZZzobA
https://www.sohu.com/a/481194341_166680

中国電信:中国聯通と協同で7月末に5G基地局47.8万基構築済み、年末には70万超を計画

7月24日から25日までの「全国5G応用規模化発展現場会並びに調査研究」(工業情報化部(MIIT)が広東深圳と東莞に招集)に中国電信社総経理李正茂氏も参加した。

同氏によると、今年7月末時点で中国電信と中国聯通協同構築した5G基地局は47.8万基に上り、2021年末には70万超を構築予定という。

中国電信は5Gオーダーネットワーク建設を加速しており、6月末には4500社の行政と企業に向け5Gオーダーネットワークサービスを提供している。360以上のオーダー商用ネットワークプロジェクトが既に始動している。5G+MECにも力を入れ、5G+クラウド+AIプラットフォームを構築し、中国初のMEC+クラウドに関する国家重要科学技術プロジェクトも完成しているという。

上記のほか、5Gネットワーク構築や運営に関する多大なコストに関しても中国電信が切実に実感しており、5Gのビジネスモデルがまだ明白しない中での問題や不足も事実として直面している。国家関連部門には、5G投資のプレッシャーの緩和、業界基準の設定、低周波数帯域での共同構築などにおいても政策的支援を乞いたいとも発言した。

引用:
https://www.miit.gov.cn/xwdt/gxdt/ldhd/art/2021/art_74dc7435c04b474384b25ae4f95a63bf.html
https://m.thepaper.cn/baijiahao_13812925
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1706266869665650273&wfr=spider&for=pc

中国移動:5G基地局年内70万超を構築予定

7月24日から25日まで工業情報化部(MIIT)が広東深圳と東莞にて「全国5G応用規模化発展現場会並びに調査研究」を招集した。中国移動社総経理董昕が参加し、発言した。

同氏によると、中国移動は5Gの発展を重要な政治任務と位置づけ、「5G+」プランを実施し、全ての産業への5G応用を推進し、消費者により良いサービスを提供するように努めている。
目下、開通している5G基地局が50万基、5G料金プラン利用者が2.5億、業界をリードするモデルプロジェクトが200以上、9つの大きな産業にて5G商業化を実現したプロジェクトが4000以上ある。

通信ネットワークの構築では、2.6GHz、4.9GHz、700MHz多周波数バンド協同を目指し、2021年末には5G基地局を70万超構築予定という。

引用:
https://www.miit.gov.cn/xwdt/gxdt/ldhd/art/2021/art_74dc7435c04b474384b25ae4f95a63bf.html
https://mp.weixin.qq.com/s/IL7KpI8okV9ErRcSPetn9w

中国2021年上期電信業収入が7年最高値更新

7月20日、工業情報化部(MIIT)が2021年上期通信業経済運営状況を公開した。同日、MIITが「2021年全国工業と情報化主管部門責任者テレビ電話会議」を開催した。

MIITのデータによると、2021年上期電信業務収入が累計7533億元(約12兆円)、前年同期より8.7%増となっている。2014年1月9.2%以来の最高値となった。2014年2月から電信業務収入が下落し続け、2019年半ばではマイナスも一時的に見られた。2019年8月以降、徐々に回復する傾向になり、特に2020年の5G新型インフラ政策の効果で次第に伸び続け、2021年6月の高成長につながった。2013年同期と同水準であるという。

引用:
https://www.miit.gov.cn/gxsj/tjfx/txy/art/2021/art_31a33539354543daa87325f089cfdb1f.html
https://mp.weixin.qq.com/s/ZUYijrdzwTwvhTI5Eew7NA

中国5G料金利用者数の3社内訳と推移(2021年6月末)

昨年12月より中国聯通社も5G料金利用者数を公開して半年、中国で5G料金利用者数が1.73億増加した。うち、中国移動社は最多の8569万、中国電信は4465万、中国聯通は4250万増であった。

携帯電話利用者数全体で約6割を占めている中国移動社が5G料金利用者数では5割としか獲得できず、5割弱の月もあった。

一方、4.95億になった5G料金利用者数が占める中国携帯電話利用者数の割合が30.60%になったところで中国聯通は36.50%、中国電信は並んで36.18%、中国移動はわずか26.51%。

引用:通信事業者各社公式サイトより筆者集計

中国5G料金プラン利用者数が5億弱に!

7月20日、中国3大通信事業者が相次いで6月運営報告と5G料金プラン利用者数を発表した。
下記、C114通信網のまとめによると、5月から中国移動社は2874.5万増の2億5069万、中国電信社は666万増の1億3115万、中国聯通社は723.6万増の1億1333万であった。5G料金プラン利用者数3社合わせて6月は4000万純増、3社累計4億9517万となった。

引用:
https://mp.weixin.qq.com/s/9lvbUWT8WNMifNfic01ebA

中国移動社が大型ドローンで洪水被災地での通信復旧実現<続編>

ー「埠外華中心血管病院」出動編ー

中国河南省で暴雨が発生し、一部災害地の通信設備が甚大な被害を受け、停電による通信中断になってしまった。その報告を受け、中国移動社が「翼龍」(Yilong)ドローンを派遣し、7月20日から7月22日間に河南省巩義市米河鎮と鄭州市中牟県埠外華中心血管病院の通信復旧を行なった。
今回はその続編となる。

2021年7月22日 河南省鄭州市中牟県埠外華中心血管病院の様子

ー「翼龍」ドローン「埠外華中心血管病院」出動編ー

埠外華中心血管病院出動Timeline

7月22日河南省鄭州市中牟県埠外華中心血管病院の状況:
水深2メートル、
病院内断水停電通信信号無し、
患者1000人患者家族1000人医療従事者800人強計2800人が暴雨に閉じ込められ、
2800人強全員1日1夜寝食無し、
飲料水、食料、発電設備等の緊急物資を必要としている。

7月22日13:36時、応急管理部による救援要請を受け、工業情報化部(MIIT)の指示を受け、翼龍ドローンが貴州省安順空港より再度離陸。

7月22日18:00時、4時間半の飛行で河南省鄭州市中牟県埠外華中心血管病院上空に到着、通信復旧作業開始し、救援救助に必要な通信ネットワークを提供。

ー「翼龍」ドローン出動による通信保障任務ー

今回の「翼龍」ドローンの2回にわたる出動はいずれも著しい成果を収めたという。
米河鎮出動では7月21日23:03時に被災地中国移動利用者が通信復旧のSMSが確認できてから、同23:20時までの20分弱で延べ3572人分の通話のほか、2089.89Mのデータ通信量を接続できた。うち、648人の同時接続を実現し、累計2704の端末よりの通信を接続可能にし、7月22日早朝6:00時に任務完了した後に無事帰還した。

埠外華中心血管病院出動では、7月22日18:00時に河南省鄭州市中牟県埠外華中心血管病院上空に到着し、病院の応急物質や人員救助のための通信手段を担った。

「翼龍」応急救済型ドローンシステムは、中国航空工業が応急管理部向けに通信網復旧、応急物資投下対応可能に構築したものである。範囲指定で50平方キロ範囲内の公衆移動通信網・専有移動通信網を復旧可能、1万5000平方キロに及ぶ音声・ムービの送受信を実現可能である。今回、地上の給電や通信設備を一切使用せず応急管理部と被災地の通信機能の一時的な復旧に成功した。「翼龍」ドローンには中国移動社の基地局を搭載し、4Gと5G技術と衛星通信システムを利用したという。

引用:
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1705952822393242950&wfr=spider&for=pc
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1706088305984514928&wfr=spider&for=pc
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1705962622113220219&wfr=spider&for=pc
https://mobile.zol.com.cn/773/7730885_all.html
https://new.qq.com/rain/a/20210722A01ELL00
https://mp.weixin.qq.com/s/8UC6fqqj5-14EKdXLamytw
https://mp.weixin.qq.com/s/UfOXXL-Gu90zefV8x0ntBQ

中国移動社が大型ドローンで洪水被災地での通信復旧実現

中国河南省で暴雨が発生し、一部災害地の通信設備が甚大な被害を受け、停電による通信中断になってしまった。その報告を受け、中国移動社が「翼龍」(Yilong)ドローンを派遣し、7月20日から7月22日間に河南省巩義市米河鎮と鄭州市中牟県埠外華中心血管病院の通信復旧を行なった。


ー「翼龍」ドローン米河鎮出動編ー

米河鎮出動Timeline

7月20日、被災地の報告を受け、即座にドローンの飛行に関する各種準備に取り掛かり、一刻も早く対応できるように人員調整を対応に急いだ。

7月21日、応急管理部の指示の下「中国移動翼龍ドローン応急通信システム」が起動、14:22時に貴州省安順より河南省巩義市へと向かう。

7月21日18:21時、ドローンが河南省巩義市米河鎮上空に到着、通信復旧作業開始。

7月21日23:00時頃、米河鎮住民が下記のSMSを受信。

SMS内容:
米河鎮の皆さん、暴雨により通信中断しましたため、応急管理部が翼龍ドローンを緊急に派遣し、鎮上空に滞在し、中国移動社公衆網通信を一時的に復旧しました。しかし、翼龍ドローン滞在時間の制限があり、公衆網通信の復旧時間は5時間のみとなります。家族親類友人への安否報告などを速やかに行うことをお勧めします。無事をお祈りしています!

続編へ

引用:
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1705952822393242950&wfr=spider&for=pc
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1706088305984514928&wfr=spider&for=pc
https://mobile.zol.com.cn/773/7730885_all.html
https://new.qq.com/rain/a/20210722A01ELL00
https://mp.weixin.qq.com/s/8UC6fqqj5-14EKdXLamytw
https://mp.weixin.qq.com/s/UfOXXL-Gu90zefV8x0ntBQ

主要ベンダー5社の中国5G基地局市場シェア

通信産業網が2020年以降、3回に渡る中国5G基地局の96万基地局の調達先を図のように整理した。これまでの中国移動、中国聯通、中国移動&中国広電による5G基地局の主要ベンダー5社の市場シェアとして、 HUAWEIが59%、ZTEが30%、エリクソンが6%、大唐移動が3%、ノキア上海ベルが2%となったという。

引用:
https://mp.weixin.qq.com/s/xSvz_hb_UHfBeB_KFzKjsg

中国移動と中国広電共同建設予定の700MHz主設備落札結果

7月18日、6月下旬に発表された中国移動と中国広電が700MHz主設備の落札結果が開示された。

3つに分かれた入札の累計落札基地局数では、HUAWEIが最多の28.8万基、全体の60%。次はZTEで14.9万基、31%を占めている。ノキア上海ベルは1.9万基で4%、大唐移動は1.4万基で3%、エリクソンは9606基で2%であった。

今回の入札見積もりが約380億元、基地局あたり約8万元の計算となったが、これまでの5G主設備調達で最も低価額を更新しているという。

中国移動社の落札情報開示を元に筆者作成
https://b2b.10086.cn/b2b/main/viewNoticeContent.html?noticeBean.id=773468

引用:
https://b2b.10086.cn/b2b/main/viewNoticeContent.html?noticeBean.id=773468
https://mp.weixin.qq.com/s/y-8EeQVPzbgPy2MMFp9glg