WiFi6と5G、どっちが速い?

中国では5Gを代表役とした新型インフラ(New Infrastructure、新基建)の建設を推し進める中、AI、工業インターネットやBigdataも5Gに融合した戦略を掲げている。WiFi6もそのうちの一つになる可能性が出てきた。

中国で2019年は5G 元年と言われているが、同じ昨年からWiFi6も注目を浴びてきた。WiFi6は第6世代の無線技術、無線LAN標準のIEEE802.11axであり、
2019年9月16日に正式にリリースされていた。

これまではIEEE 802.11 a/b/g/n/acがあり、IEEE 802.11 n/acと比較してWiFi6(IEEE802.11ax)はレート上更に高くなり(理論上では最高で9.6Gps、伝送レートは1.2Gb / s)並行して送信できるため、作業効率が向上し、待ち時間が短縮される。カバレッジも拡張されていて、屋内から屋外への応用も可能ということでスマートパークやスマートシティへの将来的な実用が見込まれている。

WiFi6の技術的進歩による通信速度の向上

WiFi6には以下2つの技術を登用しているため、WiFi5の1.4倍、WiFi4の8倍まで実現とされている。
1.マルチユーザー伝送技術MU-MIMO(Multi-Multiple Input Multiple Outputマルチユーザー多入力多出力)とOFDMA(直交波周波数分割多重)登用。
2. BBS-Coloring。 「BSSカラーリング」は機器同士のチャネル干渉による影響を最小限にし干渉制御を前提として、より多くのユーザーが多くのWifi容量を享受できる。

WiFi 6と5G、どっちが速いのか?

現時点でWiFi 6は理論上9.6Gb / sまで通信可能。これは5G の 10Gb / sとさほど変わらないが、このレートを達成するにはWiFi 6は8つのアンテナを並列した通信が必要となる。しかし、現在市販のスマートフォンには通常2つのアンテナしか内蔵されていないため、WiFi 6のピークレートは最大で2.4Gb / sにしか達せない。よって、この観点から見ると5G には利点がある。

ただし、5G は2.4Ghz以上の極超高周波を使用する。周波数が高いほど、壁を貫通する能力が低下するため、屋内ではWiFi 6が強い。

WiFi6の普及と料金について

WiFi6は、携帯電話やその他の機器企業にとって、調達コストが今なお高価のままになっている。これ以上コストが増加するとユーザーにとって利点がほとんどなくなるため、WiFi6チップの普及速度が低下する可能性もあり、 WiFi6の普及は2023年になると業界で予測している。
また、WiFi6はブロードバンド料金を使用しているのに対して、5G パケット料金を使用するので、料金に関する面も考慮する必要がある。

5Gが屋外、WiFi6が屋内というのが今後の主流!?

地下鉄内や駅、バス停のような利用者が集中する場所では5G+WiFi6の補完が有力とされ、既に応用事例が出ている。3月6日に深セン市で中国国内で最初の5G + WIFI6補完通信が深セン市地下鉄会社が華為と中国聯通が提携し、完成した。

華為社連動コミュニティサイト:
https://forum.huawei.com/enterprise/zh/thread-606508.html
Wi-Fi技術講座(日本語):
https://www.wlan-business.org/archives/23683
https://www.wlan-business.org/archives/25022
中国電信Wechat公式アカウント:
https://mp.weixin.qq.com/s/rdH7NFFY6_KOJE9zbt2nQQ

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